固定資産税の負担者について【不動産・税金相談室】

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Buildings

Q 私は、現在所有している不動産を店舗として他人に貸しているのですが、この度、テナント負担で内装工事を行う事となりました。
現在、この建物の固定資産税は、私が払っているのですが、この内装工事により、建物の価値が上がり、固定資産税が増えるという事はないのでしょうか?

  
A まず、結論から申し上げますと、「基本的に」内装工事部分の固定資産税はテナント負担となり、ご質問者様の固定資産税は上がることはないものと思われます。
これについて、少し解説をさせていただきます。
  
まず、固定資産税は所有者に対して課税されるものです。
例えば、土地を他人に貸していて、借地権が設定されていたとしても、借地権部分、底地部分、両方合わせて地主さんに課税されます。

これと同じように、建物についても所有者に対して、固定資産税が課税されることとなります。
では、テナント負担の内装工事により取付けた設備は、誰のものなのか?
ということになりますが、これは基本的に「建物の所有者のもの」(つまり、ご質問者様のもの)となります。

これは、テナントが費用を負担していてもです。
スペースの関係上詳細なご説明は省略させていただきますが、なぜ「建物の所有者のもの」になるのかは、民法の第242条に規定されていますので、興味のある方は、調べてみていただくとよいかと思います。

したがって、原則的には、ご質問者様の固定資産税が増えることになってしまいます。しかしながら、この取り扱いには特例があります。
次の3つの要件を満たす場合は、内装工事部分の固定資産税は、テナント側に課税されることになります。

1.テナントの費用負担で設置したものであること
2.テナントの事業用の設備であること
3.その建物が所在する市区町村(東京23区の場合は東京都)が条例で、テナント負担である旨を定めること
  
ご質問者様の場合、3番目の要件が問題になるかと思います。
(冒頭で、「基本的に」とお答えしたのは、このためです。)
したがって、市区町村にそのような条例があるかを確認する必要があります。
しかしながら、現在では東京23区をはじめ、多くの市区町村でこの条例が設けられており、今まで私が経験した中では、この条例がない市区町村は、一つもありませんでした。
  
以上の通り、このような場合、貸主側に固定資産税の問題はありませんが念のため、条例の有無を確認し、万が一このような条例がない場合は、賃料の増額などを検討する必要がありそうです。

《担当:高橋》

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