遺産分割前の賃貸収入【不動産・税金相談室】

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相続

Q 今年8月に父が亡くなり、相続人は息子3人です。相続財産には賃貸物件が数件ありますが、まだ分割協議が整っておりません。

確定申告に関しては、どのようにすればよいでしょうか?

A 遺産の分割協議が確定するまでの間の不動産賃貸収入については、各相続人がその法定相続分により取得したものとして、確定申告をすることになります。

その後、年の中途で分割協議が確定した場合には、分割協議が確定する前までは「法定相続分で計算した賃貸収入」、確定後は「実際に相続した不動産から発生した賃貸収入」が、各相続人が確定申告で計算すべき不動産所得の賃貸収入となります。

その後、分割協議が整った場合、遺産の分割自体については、その効力は相続開始の時にさかのぼることとなります。

即ち、相続開始から分割協議が確定するまでに、相当の期間を要したとしても、その不動産については、相続開始時から、分割により取得した人のものであったことになるのです。

ただし、賃貸収入については、分割協議が確定した場合であっても、その効力が、相続開始時までさかのぼることはありません。

そのため、分割協議の確定を理由とする更正の請求、または修正申告を行うことはできないこととなっています。

法律上は、不動産そのものと、その不動産から生じた賃貸収入というのは、まったく別個のものとして取り扱われるのです。

また、相続をした賃貸物件が、事業用として賃貸されているなど、賃貸収入から消費税が発生する場合は、注意が必要です。

相続人における、消費税の納税義務の判定は、単にその相続人の基準期間における課税売上高だけでなく、被相続人の基準期間における課税売上高と合算したところで行います。

特に、相続人がそれまで免税事業者であった場合には、判断誤りが生じやすいところですので、ご注意ください。

《担当:後藤》

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