売買契約締結後に発生した相続時の土地評価【不動産・税金相談室】

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Q 私の父は、所有する土地の売買契約を締結した直後に、亡くなりました。
亡くなった時点では、土地の引渡し前であり、売却代金が未入金の段階です。相続税の申告では、どのように評価するのでしょうか。

A ご質問の場合、既に売買契約を締結した後に相続が発生しておりますので、その売買金額をもって、相続財産とするものと考えられます。

この場合、相続財産に算入されるのは土地の評価額ではなく、未回収となっている債権(売却代金)の額として考えることとなります。

通常、相続時において土地を所有されている場合には、その相続税の申告にあたっては、路線価方式あるいは倍率方式といった方法により、その土地を評価して、相続財産に算入しなければなりません。

しかしながら、今回のご質問では、既に所有されている土地の売買契約が締結されておりますから、仮に引渡しや所有権移転登記が完了する前であったとしても、原則として土地そのものではなく、土地を売却したことによって生じる債権が、相続財産となるわけです。

もしも、手付金という形で一部を受領している場合には、現預金として相続財産に含まれていることになりますので、手付金の調整等は特に必要ありません。

ところで、このようなケースでは、売却による譲渡所得の申告義務を、誰が負っているのでしょうか。

契約日を基準として考えた場合、契約時点ではお父様(被相続人)に申告義務がありますから、相続発生後4ヶ月以内に行う準確定申告にて、譲渡所得を申告しなければなりません。

一方、引渡しを基準として考えた場合には、引渡しが相続発生後になりますので、相続人が確定申告により、譲渡所得を申告することとなります。

この場合、契約日と引渡日いずれによるかは、選択することになります。
被相続人が契約日に譲渡したものとして、準確定申告に含める場合には、
その納税額は、被相続人の債務となり、相続税の申告において債務控除することができます。

《担当:樋口》

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