相続における販売用不動産の評価【不動産・税金相談室】

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Q 個人で不動産販売業を営んでいた父が亡くなりました。
相続税の申告にあたり、父が所有していた販売用の土地はどのように評価すれば良いのでしょうか。

A ご質問のような販売用の土地については、不動産販売業における「棚卸資産」と考えられますので、通常の土地の評価方法によらず、棚卸資産としての評価をしなければなりません。

つまり、路線価方式(路線価に基づき評価する方法)や倍率方式(固定資産税評価額に評価倍率を乗じて評価する方法)といった通常用いられる評価方法ではないのです。

この場合、不動産販売業者が相続発生時においてその土地を販売する場合の「販売価額」から、販売業者に帰属すべき「適正利潤(利益)」と、販売までにその販売業者が負担すると認められる「予定経費」の額を控除した金額により評価することとなります。

『販売価額 - 適正利潤 - 予定経費 = 販売用不動産の評価額』

これは、土地だけでなく建売住宅等の販売用建物であっても同様です。

通常、建物の評価は固定資産税評価額に基づくこととなりますが、販売用建物については「棚卸資産」に該当するため、上記の販売用土地と同じく販売価額から適正利潤と予定経費を控除して評価します。

ところで、適正利潤や予定経費については同種の棚卸資産の利益率や経費率を参考に判断することとされていますが、その目安が明確化されているわけではありません。

具体的な評価の算定にあたっては、税務署あるいは税理士等の専門家にご確認いただいた方が良いでしょう。

なお、事業に用いられている土地については、一定の要件の下で小規模宅地等の特例(最大で評価額の80%を減額)を受けることができますが、販売用の土地については、あくまでも棚卸資産として取り扱われるため、小規模宅地等の特例の対象とはなりません。

販売用の不動産については、その評価方法だけでなく、特例の可否についても、是非、ご注意いただきたいと思います。

《担当:樋口》

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