相続税額の取得費加算【不動産・税金相談室】

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House, Money

Q 昨年母から相続したA土地を売却したいと思っています。母の相続時に取得した財産は、A土地とB土地のみで、相続税額は1,000万円でした。

相続税額の取得費加算の制度が改正になったと聞きました。

来年売却の予定ですが「相続税額の取得費加算」については、改正前の計算を使えますか?

A 改正前の計算方法を使うことが可能です。

今回の改正は「平成27年1月1日以後に発生した相続により取得した土地等」について適用されます。

改正前は、相続した土地等を、相続のあった日の翌日から3年10ヶ月以内に売却した場合には、相続した「全ての土地等にかかる相続税」を取得費に加算して、譲渡所得の計算をすることができました。

ご質問の場合だと、A土地だけを売却したとしても、A土地とB土地に対して納めた相続税1,000万円を取得費に加算することができました。

ただし、平成26年度の税制改正により「平成27年1月1日以後に発生した相続により取得した土地等」の売却については、取得費への加算額が見直されています。

取得費に加算できるのは、その「売却した土地等に対応する相続税」のみとなります。

A土地を売却した場合、取得費に加算される相続税額は、A土地にかかる相続税のみということです。

そもそも、取得費加算の制度は「相続税を納めるための売却」を前提としたものでした。

納税ための売却で、更に税金が発生しないよう、相続から3年10ヶ月という期間を設け、その間の売却であればなるべく税金がかからないようになっていたのです。

ある意味かなりの優遇ではありましたので、今回の改正により原則的な考え方に戻ったといえるでしょう。

とはいえ、実際の税金計算には重くのしかかってくることになります。

来年以降の相続で取得した土地等を売却する際には、譲渡所得税についてご注意ください。

《担当:後藤》

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