交換と分割の違い【不動産・税金相談室】

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Q 兄弟で土地を共有で相続しましたが、将来問題になる可能性があるので単独所有にした方がいいとアドバイスを受けました。どのような方法で単独所有にしたらよいのでしょうか?土地は複数あります。

A まず、一番いいのは、共有物の分割です。1つの土地を共有持分の割合に応じて、2つの土地に分割して、それぞれの単独所有にするのです。

共有物の分割は、譲渡の一形態と考えられます。

すなわち、1つの土地を2つに分割して、それぞれの持分を譲渡し合って1つの土地の所有権にした、と考えるからです。
分筆して交換したのと、本質的には一緒、ということになります。

ただし、税務上は通達(所基通33-1の6)を設けて、共有物の分割の場合の持分に応じた分割であれば、譲渡はなかったものとして取り扱う、としています。

さすがに持分どおりに分割しただけで、譲渡益が実現したとして課税することには無理がある、と考えているのでしょう。

また、複数の土地がある場合などは、交換をするということも考えられます。ただし、交換をして税金がかからないようにするためには、次のような条件をクリアする必要があります。

・交換する資産は、それぞれ1年以上所有していたものであること、かつ交換のために取得したものでないこと   
・交換する資産は、土地と土地(借地権等も含む)、建物と建物というように同じ種類の資産であること
・交換により取得した資産は、交換した資産と同じ用途に供すること
・それぞれの資産の時価の差額が、いずれか高い方の金額の20%以内であること

また、販売用の土地などは交換特例の対象になりません。
なお、相続で取得した資産の上記の所有期間1年以上というのは、亡くなられた方が、取得していた日から起算されます。

交換の場合には、このような条件をクリアしなければ、譲渡として課税されてしまいます。また、たとえ税金がゼロになっても確定申告をする必要があります。

その点、共有物の分割の場合は、譲渡がなかったことにされますので、
上記のような条件はありません。また、確定申告をする必要もありません。

もう1つ、交換の場合には、それぞれ交換により新たに取得した、ということで不動産取得税が課税されます。

共有物の分割の場合には、不動産取得税もかかりません。

ということで、共有物の分割で済む場合には、こちらを活用した方が得策ということになります。

《担当:北岡》

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