事業的規模について【不動産・税金相談室】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る
, Apartment

Q 私は、賃貸アパートを所有していますが、『事業的規模』という言葉を聞いた事があります。
事業的規模とは一体どのようなものでしょうか?
また、該当する場合としない場合で、何か違いがあるのでしょうか?

A 事業的規模については、『確定申告編4、5』でも簡単に触れられていますが、今回はもう少しだけ突っ込んだお話をしていきたいと思います。

まず、事業的規模の判定ですが、基本をおさらいしていきましょう。
 
これは要するにその人の不動産貸付が事業と呼べる程度の規模なのかどうかを判定するということです。

これはまず、原則として『社会通念上事業と呼べるかどうか』によって判断します。

しかしながら、どれぐらいの規模が事業と呼べるかは、人によって判断が分かれるところです。

そこで、目安として作られたのが、『5棟10室』基準です。

具体的には、貸間、アパートなど1部屋単位で貸しているものは概ね10室、戸建てであれば、概ね5棟程度であれば、社会通念上事業と呼んでもいいだろうということです。

また、貸地の場合は5件、駐車場の場合は5台を1室として換算して考えます。

実務上、この『5棟10室』で判定することは多いですが、あくまで目安に過ぎませんので、これに満たなくても、例えば家賃収入が年間数千万円もあったりなど、規模が大きいものについては、事業的規模に該当することになります。

また、よく似たものとして、個人事業税を納めるかどうかの判定がありますが、所得税の事業的規模とは、判定方法が全く異なりますので注意が必要です。

具体的な基準は割愛させていただきますが、所得税の様に『社会通念上』というあいまいな考え方はありませんので注意が必要です。

次に、事業的規模に該当する場合としない場合の違いについてですが、代表的なものは、次の通りです。

1.青色(白色)専従者給与が必要経費に算入できます。(事業的規模に該当しない場合は、算入できません。)
  
2.青色申告特別控除(10万円または65万円)のうち、事業的規模に該当した場合は、65万円も選択することができます。(一定の要件に該当した場合に限ります。)

3.小規模企業共済は、事業的規模に該当しない場合は、加入資格がありません。

このように、事業的規模に該当した方が、有利な取り扱いがされますので、見逃さないよう注意が必要です。

以上となります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

《担当:高橋》