贈与により取得した建物の減価償却【不動産・税金相談室】

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Q 父から賃貸用アパートの贈与を受けたため、今年から不動産所得の申告をすることとなりますが、取得したアパートの取得価額や、減価償却費はどのように計算すれば良いのか、教えて下さい。

A 賃貸用アパートの贈与を受けられたということは、そのアパートから得られる家賃収入が、不動産所得の対象となりますので、確定申告が必要になります。

不動産所得の計算では、家賃収入から固定資産税等の経費を差し引いて所得を計算し、税額を算出することとなりますが、経費として認められるものの一つに、建物等の「減価償却費」があります。

建物等の固定資産は、その使用によって価値が減少することとなるため、その価値の減少分を経費として計算しなければなりません。

これが減価償却です。

減価償却の計算方法は一般に次の2つの方法があります。

(1)定額法

取得価額×償却率=償却費

(2)定額法

未償却残高(帳簿価額)×償却率=償却費

※償却率は、その資産の耐用年数によって定められています
※未償却残高と帳簿価額は、通常同額です

このように、減価償却費の計算においては、取得価額や帳簿価額、あるいは耐用年数(償却率)の捕捉が欠かせません。

さて、ご質問のように贈与により取得した場合には、その建物の取得価額や取得日、耐用年数等は贈与者であるお父様から、引き継がれるものとされています。

そのため、贈与された賃貸用アパートの取得価額は、お父様が取得された際の金額を用いるとともに、その建物の取得日および耐用年数についてもお父様と同様の期間を、適用することとなります。

ただし、平成10年4月1日以降に取得する建物の償却方法については、定額法のみに限定されております(旧来は定率法の適用も可)ので、注意が必要です。

例えば、お父様が同日より前に建物を取得されていた場合には、選択により定率法によって建物を償却されている可能性も考えられますが、贈与を受けたご質問者は、同日以後に取得することとなるため、定額法による償却しか認められないのです。

この場合、お父様が計算されていた帳簿価額(取得価額から毎年の償却費を控除した残額)を引き継いだ上で、お父様と同様の期間の耐用年数を用いて、新たに定額法によって償却費を計算することとなります。