確定申告 2013年編3【不動産・税金相談室】

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Q 私ども家族は、代々相続した家にずっと住んでいましたが、昨年、その家を売却し、その売却資金で新たに住宅を購入しました。
本年確定申告が必要かと思いますが、どのような点に注意すればよろしいでしょうか?

A 不動産の譲渡になりますので、譲渡所得の申告が必要になります。
譲渡所得の計算は、譲渡収入-取得費-譲渡費用 で計算することになります。

ここでまず問題になるのが、取得費です。取得費はその土地建物を取得した金額から、建物の償却費を引いて計算するのが原則です。
ただし、相続で取得した場合は、被相続人(亡くなられた方)がその土地建物を取得した金額を、引き継ぐことになります。

その土地建物、特に土地については、代々から相続したものであれば、いくらで取得したかは、通常の場合わからないでしょう。わかったとしても、今の貨幣価値にすると、相当低い金額になってしまいます。

そこでこのような場合には、譲渡金額の5%を取得費とする概算取得費の規定があります。たとえば、今回1億円で売ったとしたら、その5%の500万円を取得費とすることができます。実際の取得費よりも概算取得費の方が高いのであれば、こちらを使っても構いません。

次に譲渡費用ですが、これは、自宅を譲渡するためにかかった費用です。
代表的なものは、仲介手数料や契約書の印紙代ですね。その他にも売るために測量などをしたのであれば、譲渡費用として控除することができます。

さらに、自宅を売却したということですから、3,000万円の特別控除の適用を受けることができます。これは、上記計算式により計算した金額から、3,000万円を控除することができます。3,000万円までの譲渡益であれば、譲渡所得税はかからない、ということですね。

ただし、相続した自宅であれば、取得費が上記のように5%しか控除できないことが多いので、かなりの譲渡益が出る可能性があります。その場合には、3,000万円控除をしても、譲渡益が残ってしまうことも多いです。

この場合には、もう1つの特例として、居住用不動産の買換えの特例があります。これは、10年以上所有かつ居住していた自宅を売却した場合で、譲渡金額が1億5,000万円までの場合に、適用することができます。

簡単に言うと、譲渡金額よりも高い買換え物件を購入すれば、譲渡所得はゼロになる、譲渡所得税はかからない、ということになります。かからないというのは、正確ではなく、その買換え物件を譲渡するまで、税金を繰り延べる制度なのです...ちょっとわかりづらいかも知れませんね。

詳細を説明すると難しくなるので、買換えという制度があることだけ、頭に入れておいてください。

なお、譲渡所得にかかる税率ですが、5年超所有していた物件は、所得税・住民税合わせて20%になります。

また、10年以上所有していた物件については、譲渡所得が6,000万円までの部分については、税率が14%に下がります。3,000万円の特別控除を使った場合には、その控除後の所得が6,000万円までであれば、14%で済むのです。

自宅の譲渡は優遇されていますね。なお、6,000万円を超える部分については、原則の20%となります。

最後にもう1つ注意点。3,000万円を控除すると所得がゼロになるというので、申告しなくてもいいのではと思う方もいますが、そうではありません。
3,000万円特別控除の適用を受けるためには、確定申告をする必要がありますので、ご注意ください。

以上、ざっとではありますが、自宅の譲渡所得税についてです。不明な点は、お問い合わせください。

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