契約日と引渡日【不動産・税金相談室】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る
, Lease

Q 現在、不動産の売却を検討しています。
年内には契約を完了したいと考えていますが、実際の引渡しは来年になる見込みです。

この場合、契約をした平成25年に譲渡があったものとして申告をするのか、引渡しが完了した平成26年に申告をすることとなるのか、教えて下さい。

A 譲渡のあった日を売買契約した「契約日」とするか、実際に引渡しが完了した「引渡日」とするかは、納税者の選択によることとされています。

したがって、ご質問者にとっていずれが有利であるか等を基に、判断していただいて差し支えありません。

ただし、一度「契約日」で申告したものの、何らかの事情により「引渡日」に訂正して、再申告(修正申告等)することは認められません。

予め、「契約日」と「引渡日」とのいずれによって申告するかを明らかにしておく必要があるでしょう。

また、この考え方は、取得の際も同様です。

そのため、例えば取得日は「契約日」により、譲渡日は「引渡日」により計算することも認められています。

特に、土地や建物の売買については、その所有期間が長期であるか短期であるかによって、税率が違ってきます。

● 長期⇒税率20%(所得税15%、住民税5%)

● 短期⇒税率39%(所得税30%、住民税9%)

この所有期間の判定は、譲渡した年の「1月1日時点」において所有期間が5年超であるか否かにより、判断することになります。

したがって、契約から引渡しまで年を跨ぐ取引である場合には、いずれの日を選択するかによって、所有期間に1年の差が生じてくるのです。

つまり、「契約日」と「引渡日」の選択により、長期に該当するか、短期に該当するか、税率にまで影響してしまう場合もあるのです。

なお、ご質問のケースでは「契約日」をもって譲渡日とすると、平成25年分の譲渡として、来年の3月15日までに申告が必要となります。
 
その時点においては、手付金しか受領していない可能性もあります。

税金の納付期限までに残金を受領していれば良いのですが、売買代金の精算前に納付期限が到来してしまうと、納税資金に不足が生じてしまうことも考えられるのです。

いずれの日を選択すべきかは、所有期間の問題だけでなく、納税資金の問題も含めて、検討する必要がありますね。

《担当:北岡》