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2015/08/20(第191号)「不動産所有会社設立のメリット・デメリット」

━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2015/08/20(第191号) ━━
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□■ 【実践!相続税対策】-知っているといないでは大違い!
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□■  ”基本を正しく理解し、時間をかけて対策しよう!”
■□       http://www.tm-souzoku.jp/
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  皆様、おはようございます。
  資産税チームの高橋貴輝です。

 最近テレビを見ていると、お笑い芸人で有名な吉本興業が中小企
 業になる、という話を耳にします。

 なんでも、多額の損失が発生したため、その穴埋めのため、資本
 金を減らす、減資という手続きをとったそうです。

 ダウンタウンの松本さんが、「中小企業って・・・」と嘆いてい
 ましたが、なにも、悪いことばかりでもありません。

 税制上、資本金が1億円以下の法人を「中小法人等」と位置づけ、
 様々な税制上の優遇措置が用意されていますが、吉本興業もこれ
 を受けるために1億円まで減資し、中小法人等となったようです。

 似たような話としては、シャープも1億円まで減資するというニ
 ュースがありましたが、こちらは、各方面から「シャープのよう
 な大企業が中小企業の優遇措置を受けるとはけしからん!」とい
 う批判を受け、5億円までの減資で決着したそうです。


  ということで、本日も「実践!相続税対策」よろしくお願いいた
 します。

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■□ 不動産所有会社設立のメリット・デメリット
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●前回私(高橋)が担当させていただいた第188号より、不動産管
 理会社、所有会社のお話をしております。
 
 今回は、不動産所有会社のメリットとデメリットの話をします。
 賃貸不動産を、個人所有から法人所有にした場合です。


●まずは、メリットを、箇条書きで簡単にご紹介させていただきま
 す。

 (メリット)
  1.家賃収入の所得分散が可能となる。

  2.法人から役員報酬として受け取ることにより、給与所得控
    除額の使用が可能となる。

  3.給与を支払わず、法人に利益をプールした場合も、一般的
    に所得税率よりも低い法人税率での課税で済む。また、損
    失が発生した場合には、9年間の繰越が可能となる。

  4.生命保険に法人で加入すれば、保険料全額を損金として計
    上できる。
    (個人の場合は、保険料の一部が生命保険料控除できるに
     とどまる)

  5.借入金利息の足切りがない(損失として繰越可能)。

  6.株式として間接保有した方が、不動産の評価額が下がる
    可能性がある(評価減の対策のバリエーションが増える)。

  7.不動産の値上がりが考えられる場合、値上がり益を抑制で
    きる。

  8.相続時に死亡退職金を支給することにより、非課税枠が利
    用できる。

●次にデメリットです。

 (デメリット)
  1.会社設立費用などの初期費用がかかる。

  2.不動産を法人で買い取るための資金が必要となる。

  3.法人に不動産を売却した際、譲渡所得税がかかる可能性が
    ある。

  4.税理士報酬や、法人住民税の均等割り等、法人の維持管理
    コストや手間が発生する。

  5.個人で不動産所得として申告する際に計上できる65万円控
    除が、適用できなくなる。


●以上がメリット・デメリットですが、まず、不動産所有会社の代
 表的なメリットは、所得分散効果をはじめとした、所得税の減税
 効果です。

 賃貸不動産を個人で所有している場合は、その家賃収入から得ら
 れる所得は、不動産所得として、所得税が課税されることとなり
 ます。

 これに対し、法人で所有した場合には、家賃収入をオーナー自身
 の他、家族へ役員報酬という形で分配でき、家族に所得を分散さ
 せることができます。

 この場合、オーナー一人の不動産所得として課税するよりも、低
 い税率で課税されることになります。
 さらには、不動産所得にはない給与所得控除という控除を、家族
 全員分、受けられることになります。


●また、役員報酬として分配せず、家賃収入を法人にプールした場
 合、法人税が課税されることとなりますが、この場合でも、一般
 的にオーナー個人の所得税率より、法人税率の方が低いことが多
 いかと思います。


●これに対し、65万円控除の不適用や、維持管理コストの発生等の
 デメリットもあるため、まずは、これらを比較検討し、毎年の所
 得税の減税効果を得られるかどうかを、試算してみることが重要
 です。

●また、相続税対策としても一定の効果を見込むことができます。

 不動産所有会社を設立した場合、その不動産は、会社の株式とい
 う形で、間接的に保有することとなります。

 株価計算の構造上、個人で不動産を直接保有している場合よりも、
 メリット6、7にあるように、評価額が低く算出される場合があ
 るため、将来の相続税の節税効果が発生することがあります。


●また、相続税対策としての最大のメリットは、何といっても死亡
 退職金の支給です。

 賃貸経営で得た家賃収入は、最終的にオーナー個人の財産として
 蓄積されますが、個人でこのお金を持っていた場合、その方が亡
 くなった際、ダイレクトに相続税が課税されてしまいます。

 しかしながら、家賃収入の一部を法人にプールしておき、相続発
 生時に死亡退職金として遺族に支給した場合、500万円×法定相
 続人の数の分は、相続税が課税されません。
 (たとえば、相続人が4人の場合は、500万円×4人=2,000万円)

 この効果が得られるだけでも、実行の価値があるといえるでしょ
 う。


●以上、不動産所有会社のメリット・デメリットを簡単に解説して
 まいりましたが、これらはあくまで一般的なものです。

 その他、個人的な事情なども総合的に勘案し、綿密な計画の上、
 実行することが大切です。


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【編集】税理士 北岡修一、税理士 後藤文 資産税チーム 高橋貴輝
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<編集後記>
 
 この原稿を書いている8月14日現在、世間はお盆休みまっただ
 中です。

 弊社は交代でお盆休みをとっているのですが、今年は税理士試験
 の日程とも重なったためか、大部分のスタッフが休みを取ってお
 り、会社内がとても静かで、まったりとした雰囲気です。

 たまには、こういう中で仕事をするのもいいですね。



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