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2015/04/09(第172号)「遺産が未分割の場合」

━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2015/04/09(第172号) ━━
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□■ 【実践!相続税対策】-知っているといないでは大違い!
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□■  ”基本を正しく理解し、時間をかけて対策しよう!”
■□       http://www.tm-souzoku.jp/
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  皆様、おはようございます。
  税理士の北岡修一です。

 4月に入ったのに本当に寒いですね...。
 体調崩さないように、注意していきましょう。

 
  ということで、本日も「実践!相続税対策」よろしくお願いいた
 します。

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■□  遺産が未分割の場合
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●相続税はご存知のとおり、相続開始(亡くなった日)のあった
 ことを知った日の翌日から10ヵ月以内に申告することになって
 います。

 遺言があったり、その10ヵ月以内に遺産の分割協議が整えばい
 いのですが、まれに遺産分割協議が整わない、いわゆる争続に
 なってしまうことがあります。


●このような場合には、相続税の申告はどうなるのでしょうか。

 基本的には未分割であっても、相続税の申告をして、納税を
 する必要があります。

 ただ、誰が何をいくら相続をするのか決まっていないわけです
 から、各人の税額を計算することが基本的にはできません。

 したがって、このような場合には、法定相続分で申告をして、
 それにそって、相続人各人が納税する必要があります。


●ただし、遺産が未分割の場合は、相続税の計算上、適用できな
 い規定があり、税負担が多くなってしまいます。

 その代表的なものが、配偶者の税額軽減と小規模宅地等の特例
 です。

 配偶者の税額軽減は、配偶者が1.6億円あるいは法定相続分ま
 で相続しても、相続税がかからない、という特例です。
 配偶者のその後の生活等を考慮しての規定です。

 また、小規模宅地等の特例は、自宅や事業用の土地などにつ
 いて、生活の基盤であること等を考慮して、一定の面積まで、
 50%~80%という大幅な評価減をしてくれる規定です。


●これらの優遇規定が使えなくなることは、相続人にとって
 大きな痛手です。できれば、円満に相続税の申告期限までに
 遺産を分割して欲しいところです。

 しかし、税金を払ってでも譲れない、という感情的なものが
 あるので、税金よりもそちらが大事だ、ということになるの
 ですね...

 そういう場に立ち会うこともありますが、なぜそこまで...
 と、本当に理解できないのですが。そうなるともう、私たち
 の出る幕ではなくなり、調停などへと進んでいかざるを得ま
 せん。


●では、期限までに分割できないと高い税金を払ったままにな
 るのか、というと、救済措置もあります。

 未分割で相続税の申告書を提出する時に、「申告期限後3年
 以内の分割見込書」を添付して、提出しておくのです。

 その上で、相続税の申告期限から3年以内に分割することが
 できれば、そこから4か月以内に上記の特例を使った「更正
 の請求」を行うことができます。

 したがって、分割見込書を必ず相続税の申告書に添付する
 必要があります。


●それでも、3年以内に分割できなかった場合は、どうなるの
 か?基本的には上記の特例は受けられなくなるのですが、
 分割できないことにやむを得ない事情がある時は、

 「遺産が未分割であることについてやむを得ない事由がある
  旨の承認申請書」 を提出すれば、まだ特例を受けられる
 可能性はあります。

 ただし、これは、3年を経過した日から2ヵ月以内に申請書
 を提出する必要があり、かつ承認ですので、承認されない
 可能性もあるわけです。

 未分割の場合は、これらの手続きを忘れないようにしないと
 いけません。


●いずれにせよ、10ヵ月の期限内に分割するに越したことは
 ありませんね。10ヵ月でできなかったことは、その後に解決
 するのは至難の業になってきます。お金もかかってきます。
 精神的にもつらいでしょう。本当によく考えて欲しいもので
 すね。

 なお、未分割の場合、預金は降ろせるのか、という問題が
 ありますが、これは法定相続分まで払い戻し請求権があり
 ます。
 これにより請求して払い戻された場合は、分割されたものと
 するという採決事例もありますが、長くなりますので割愛
 させていただきます。


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<編集後記>
 
 今年の3月は確定申告など本当に忙しかったですね。申告する人
 が増えているという気もしますが、間接的には景気がやはり少し
 ずつ良くなっている、ということの現われかもしれません。特に
 株式譲渡の申告は多かったですから、個人の方がこちらの方に
 資金を動かし始めた、ということは私どもの事務所という小さい
 範囲でも感じますね。

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