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2013/11/14(第106号)「換価分割の事例」

━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2013/11/14(第106号) ━━
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□■ 【実践!相続税対策】-知っているといないでは大違い!
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□■  ”基本を正しく理解し、時間をかけて対策しよう!”
■□       http://www.tm-souzoku.jp/
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  皆様、おはようございます。
  資産税チームの高橋貴輝です。

  先日、教育資金の贈与税の非課税について、信託の契約件数が
 4万件になった、というニュースがありました。
 
 やはり1,500万円まで非課税というのは、なかなか魅力的ですの
 で、皆さん積極的に利用されているようですね。

 ただし、30歳までに使い切れない部分は課税されてしまいます
 ので、しっかりいくらぐらい使うのかを検討した上で、利用し
 てください。

 ちなみに、1人当たり平均は、649万円だそうです。


  ということで、本日も「実践!相続税対策」よろしくお願いい
 たします。

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■□  換価分割の事例
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●前々回、私が担当させていただいた第104号では、換価分割につ
 いて、譲渡所得税に関する注意点の説明をさせていただきまし
 た。

 その際、取得費となるのは、被相続人が取得した際の購入金額
 なので、先祖代々受け継いだ土地などは、取得費が少なくなっ
 てしまう、というお話をさせていただきました。


 譲渡所得は、売却代金-取得費-譲渡費用で計算されますので、
 取得費が小さければ、当然、税金は多くなってしまいます。


●今回は、20年ほど前、これをある方法で回避しようとして、
 裁判にまで発展した事例を、ご紹介しようと思います。


●事例の概要は次の通りです。
(相続人の数や、土地の金額等は、実際の事例と異なります。)

 相続人A、Bは、2億円の土地を相続しましました。
(この土地は、祖父が数十年前に100万円で取得したものです。)

 A、Bは、この土地を分割することが困難なため、売却して、
 金銭で、1億円ずつ分割することにしました。


 売却・分割の流れは、以下のとおりです。

 1.Aが一度この土地すべてを相続し、登記をした。

 2.その後、Aが第三者に2億円で売却した。

 3.その売却代金の中から、AはBに現金1億円を支払った。


●よく行われる方法かと思いますが、これだと売却金額から差し
 引くことができる取得費は、わずか1,000万円(概算取得費5%分)
 しかありません。

 その結果、売却金額の大部分に、所得税が課税されることになっ
 てしまいます。


●そこで、Aは売却、分割の流れを、次のように考え、そのとおり
 に申告をしました。(Aが勝手にしたことです。)

 1.Bが土地2億円を相続する。

 2.AがBから土地2億円を購入する。

 3.Aが第三者に、土地を2億円で売却する。

 4.その売却代金で、AがBに土地の購入代金2億円を支払う。

 5.BがAに代償金として1億円支払う。

 ※代償金とは、Bが土地2億円を相続する代わりに、1億円を金銭
  で、Aに支払うというものです。

 これなら、外部に売却したAの譲渡所得の申告では、取得費はB
 から購入した2億円とすることができます。


●以上が、今回の事例ですが、結局このAの主張は認められません
 でした。

 なぜなら、このAが想定した売却、分割の流れは、Bとの合意が
 できておらず、さらに、実際にAが相続で取得したものとして、
 登記してしまっていたからです。

 実際の登記の流れと、契約書等が違うのでは、否認されてもしょ
 うがないですね。


●ただ、皆様もお気づきかとは思いますが、Bも土地をAに売却し
 ており、結局Bの譲渡所得の申告では、1,000万円の取得費しか
 控除できません。

 したがって、結局は誰が譲渡所得税を支払うかの違いしか出てこ
 ない方法ということになりますね。

 Aは、自分の所得税しか考えずに、実行してしまったのです。

 これでは、たとえこの方法が認められたとしても、Bが怒って
 しまい、大変な争続問題になってしまうのではないでしょうか。


●税金とは、大まかに考えれば、誰かが節税した分は、他の誰かが
 支払う仕組みになっていて、結局国はしっかりと徴収できるよう
 になっているのです。

 この事例は、その事を実感できる面白い事例かと思いましたので、
 ご紹介させていただきました。


 今回も最後までお読みいただきありがとうございました。


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<編集後記>
 
 世の中には、いろいろと面白いことを考える人がいるものですね。

 税理士が一方の納税者(A)に肩入れして、この方法をおすすめ
 することは、なかなか考えづらいと思いますので、おそらく納税
 者自身が考えたのではないかなと思います。

 頭は良いのかも知れませんが、ちょっと抜けているような気が
 しますね。

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