2009/12/25「連年贈与の注意点」
Q 将来、子供たちがマイホーム資金等に充てることができるよう、少しずつ
贈与していきたいと考えておりますが、知人から「連年贈与」に注意する
ようアドバイスを受けました。
この連年贈与とはどのようなものでしょうか。また問題点を教えて下さい。
A 何年にもわたって繰り返し贈与するものを「連年贈与」といいます。
この場合「定期金」の贈与とみなされる可能性があるため注意が必要です。
そもそも、連年贈与が行われる大きな理由として、贈与制度(暦年課税制
度)における基礎控除額の有効活用があります。
年間110万円の基礎控除額以内で毎年贈与を続けることにより、贈与税が生
じることなく財産を移転できるためです。
ただし「定期金」の贈与とみなされる場合、贈与税の取扱いは異なります。
定期金の贈与とは、例えば「20年間にわたって毎年110万円を贈与する」と
いうように、一定期間の「給付を受ける権利」を贈与するものです。
つまり、毎年の贈与が「個別」に行われると考えるのではなく、一定期間
の「全体」を一つの贈与として考えることとなるのです。
この場合には、毎年の基礎控除額を利用することができません。
上記の例を前提とすると、2200万円(20年間×110万円)を基に有期定期金
の評価を行った上で贈与税が課されることとなります。
┌───────────────────────────────┐
│<評価方法> 20年間にわたって毎年110万円を贈与する場合 │
│ │
│ 2200万円(全体の贈与財産) × 40%(評価割合) = 880万円 │
│ │
│ ※ 評価割合は期間により異なります │
└───────────────────────────────┘
そのため、定期金の贈与とみなされないよう対策しなければなりません。
一番に注意しなければならないのは、贈与の都度「贈与契約書」を作成
して当事者同士で贈与の内容を確認することです。
贈与は口頭での契約であっても成立しますが、後々のことを考えると贈
与の事実が明確となる「書面」は非常に重要です。
その他、「贈与の日を一定とせずに毎年変更する」であるとか「贈与金
額を毎年変更する」といった対応も一般的に有効といわれておりますの
で、これらをご参考頂いても良いかと存じます。
基礎控除額を利用した贈与は大変シンプルな対策ですが、長い目で見れ
ば大きな効果をもたらすものとなります。
それだけに、毎年の贈与には十分にご注意された上で実行して頂きたい
です。
なお、贈与税の制度には、相続時精算課税制度や、贈与税の配偶者控除
あるいは住宅取得資金等の各種特例がございますので、これらの適用も
合わせてご検討下さい。
※本文で紹介させて頂いた内容は概略となります。
詳細につきましては税務署または税理士等の専門家にご確認下さい。
《担当:宮野》
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掲載の内容は、作成日時点の法令等に基づいております。
実際のお取引の際には、改めて該当法令等をご確認下さい。
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