2009/10/30「相続税の延納とは」
Q 父が亡くなり相続税が発生しましたが、納税資金の目途が立たず準備に時
間がかかりそうです。
期限までに納税できない場合にはどのように対応すればよいでしょうか。
A 税金は、一時に金銭での納付が原則となりますが、相続税及び贈与税につ
いては財産を対象とした財産税であること、また一時に多額の税金が生じ
る等の事情を考慮し、一定の要件の下、延納制度が設けられております。
<延納の要件>
●相続税が10万円を超えること
●納期限または納付すべき日までに納付することが困難であること
●納期限または納付すべき日までに延納申請書を提出していること
●担保を提供すること
この場合、担保提供が認められる財産は下記のものに限られます。
(1)国債、地方債
(2)社債、その他の有価証券で税務署長が確実と認めるもの
(3)土地
(4)建物、立木、船舶等で保険に付したもの
(5)その他一定の財産、保証
※ 延納税額50万円未満で延納期間3年以下の場合には担保はありません。
以上の要件に該当し、担保提供が可能な状況にあるのであれば、相続税の
延納が対策の一つとして考えられます。
ただし、そのデメリットにも注意が必要です。
最大のデメリットは、延納に伴う利子税の発生です。
利子税は、担保提供する財産の種類により異なりますが、通常年6.0%と設
定されておりますので、非常に大きな負担となりかねません。
※ 一定の要件を満たした場合には、年6.0%より低い税率になる場合が
あります。
また、担保提供する財産に応じて延納期間が5~20年と異なるため、必要な
延納期間に足りないケースも想定されますし、実務上では、相続人の方が
担保提供に伴う「抵当権設定」に抵抗感を持たれるケースもあります。
そのため、延納を選択される際には「利子税」「延納期間」「担保提供財
産」を十分にご確認の上、実行されるべきでしょう。
もちろん、延納という事態が生じないよう、生前に納税資金対策を十分に
講じるべきであることは言うまでもありません。
例えば、予め納税資金を確保しておく、あるいは換金が容易な財産を準備
しておくといった方法が一般的に用いられております。
既に相続が発生されている方だけでなく、相続対策をお考えの方につきま
しても、改めて納税資金を考えてみてはいかがでしょうか。
なお、相続税については延納制度のほか、相続財産で納付する物納制度が
設けられておりますので、併せてご検討下さい。
※本文で紹介させて頂いた内容は概略となります。
詳細につきましては税務署または税理士等の専門家にご確認下さい。
《担当:宮野》
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掲載の内容は、作成日時点の法令等に基づいております。
実際のお取引の際には、改めて該当法令等をご確認下さい。
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