2009/09/18「譲渡担保の取扱い」
Q 営んでいる事業が悪化したため、知人から資金を借り入れる目的で、所有
する土地を担保として譲渡する予定です。
譲渡といっても形式上のことであり、今後もその土地を使用して事業を営
む予定ですが、このような場合であっても譲渡所得は生じるのでしょうか。
A ご質問のように、担保となる資産を形式的に債権者へ譲渡するものを「譲
渡担保」といいます。
この場合、形式的であったとしても資産の譲渡となりますので譲渡所得が
課税されるべきですが、担保を目的としたものである点から、一定の要件
の下「譲渡がなかったものとする」取扱いがされています。
<一定の要件>
・・・契約書に次の全ての事項が明らかにされていること。
(1)その担保にかかる資産を債務者が従来どおり使用収益すること
(2)通常発生すべき債務にかかる利子またはこれに相当する使用料の
取決めがされていること
また、その譲渡が「債権担保のみを目的として形式的にされたもの」であ
る旨、債務者と債権者との連署による「申立書」の提出が必要となります。
したがって、ご質問者が予定されている土地の譲渡についてこれら一定の
要件を満たし、かつ、申立書の提出がある場合については、形式的に譲渡
であったとしても、その譲渡はなかったものとされ譲渡所得は生じません。
これは、個人の場合だけでなく、法人がその所有する資産を担保として譲
渡するケースであっても同様の取扱いです。
法人が所有している資産を譲渡した場合、通常、その譲渡益については法
人の収益(益金)となり法人税等が発生します。
しかし、今回のように担保として譲渡したものについて、上記の一定の要
件を満たし、かつ、自社の固定資産として経理している場合には、譲渡益
を計上する必要はありません。
つまり、個人・法人いずれの場合であっても、譲渡担保についてはその性
質を考慮し、一定の要件の下、譲渡がなかったものとして取り扱われるわ
けです。
なお、その後において上記の要件を欠くこととなった場合、また債務不履
行によりその資産が弁済に充当された場合には、その事実が生じた時点で
譲渡があったものとされ、課税の対象となりますのでご留意下さい。
※本文で紹介させて頂いた内容は概略となります。
詳細につきましては税務署または税理士等の専門家にご確認下さい。
《担当:宮野》
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掲載の内容は、作成日時点の法令等に基づいております。
実際のお取引の際には、改めて該当法令等をご確認下さい。
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