2008/07/18「不動産譲渡所得と住民税減額措置」
Q 先週の住民税減額措置について、もう少し詳しくお聞きしたいと思います。
私の場合、退職によって給与所得がなくなっているものの、不動産の売却
による譲渡所得が発生していますが、この場合は対象となるのでしょうか。
A 先週、紹介させて頂いた住民税減額措置については、平成19年中に所得が
大幅に変動(減少)して所得税が発生しないこととなった場合に、対象と
なるものとされています。
例えば、退職、休職または事業の悪化等が、所得の大幅な変動の原因とし
て考えられますが、具体的には下記(1)及び(2)のいずれにも該当する場
合に、住民税減額措置の対象となります。
(1)『平成19年度分の住民税の合計課税所得金額(申告分離課税除く)』が
『住民税と所得税の人的控除額の差の合計額』を超える場合
(2)『平成20年度分の住民税の合計課税所得金額(申告分離課税含む)』が
『住民税と所得税の人的控除額の差の合計額』以下の場合
ここで、「平成19年度分または平成20年度分の住民税」とありますが、住
民税は所得のあった翌年6月以降に徴収されるため留意が必要です。
平成19年度分の住民税は「平成18年中に発生した所得」に対応するもので
あり、平成20年度分の住民税は「平成19年中に発生した所得」に対応する
ものであるためです。
また、「合計課税所得金額」は給与所得、事業所得、不動産所得等の総所
得金額と、退職所得(特別徴収された分を除く)及び山林所得との合計を
いい、これをベースに対象の有無を判断することとなります。
ただし、平成19年度分の合計課税所得金額からは申告分離課税の所得を除
くのに対し、平成20年度分の合計所得金額には申告分離課税の所得を含め
るものとされておりますので注意しなければなりません。
この申告分離課税とは、不動産や株式の譲渡所得等をいいますから、ご質
問にある平成19年(平成20年度分住民税に対応)に発生した不動産の譲渡
所得については、これを合計課税所得金額に含めて対象の有無を判断する
こととなります。
その他、住民税と所得税の人的控除額の差の合計額については下記の<例>
をご参照下さい。
<例>人的控除額の差
┌────────┬─────┬─────┬─────┐
│ 種 類 │ 所得税 │ 住民税 │控除額の差│
├────────┼─────┼─────┼─────┤
│基礎控除 │ 38万円 │ 33万円 │ 5万円 │
├────────┼─────┼─────┼─────┤
│配偶者控除(一般)│ 38万円 │ 33万円 │ 5万円 │
├────────┼─────┼─────┼─────┤
│配偶者控除(老人)│ 48万円 │ 38万円 │ 10万円 │
├────────┼─────┼─────┼─────┤
│扶養控除(一般) │ 38万円 │ 33万円 │ 5万円 │
├────────┼─────┼─────┼─────┤
│扶養控除(特定) │ 63万円 │ 45万円 │ 18万円 │
└────────┴─────┴─────┴─────┘
※その他控除の種類に応じて所得税・住民税の差をご確認下さい。
上述のとおり、住民税減額措置の対象有無の判断は比較的わかりづらいも
のとなっております。
しかし、今回の申告を行った場合には、市区町村より対象判定の結果が通
知されることとなっておりますので、まずはお住まいの市区町村へご確認
ご申告頂ければと存じます。
※本文で紹介させて頂いた内容は概略となります。
詳細につきましては税務署または税理士等の専門家にご確認下さい。
《担当:八木》
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掲載の内容は、作成日時点の法令等に基づいております。
実際のお取引の際には、改めて該当法令等をご確認下さい。
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