2008/07/11「税源移譲と住民税の減額措置」
Q 先日、市区町村より住民税の減額についてのお知らせが届きました。
平成19年に所得が大幅に減少した方が対象となるようですが、これはどの
ような制度なのでしょうか。
A 平成19年中において、退職、休職または事業の悪化等により所得が大幅に
減少(変動)し、所得税が発生しないこととなった方については、住民税
から一定額を減額(還付)される場合があります。
これは、住民税減額措置といわれるものです。
そもそも、今回の住民税減額措置の経緯は、平成18年度税制改正による税
源移譲に伴い、平成19年からの所得税と住民税の税率が変更されたことに
よるものです。
既にご承知のとおり、税率変更後、多くの方にとっては所得税が減少する
一方で、住民税が増加するものとなっております。
制度上、所得税が減少した分だけ住民税が増加することとなりますので、
これによって有利不利は生じませんが、下記の(1)または(2)に当てはま
る場合には、住民税の負担が生じてしまう可能性があるため、必要に応じ
て住民税の減額手続きを行うことが可能とされています。
(1)平成18年以前に住宅ローン控除を受けている方で、所得税から控除
しきれない住宅ローン控除額がある場合
(2)平成19年中に所得が大幅に減少し、所得税が発生しない場合
上記のうち(1)については、所得税の減少によって本来控除できる金額を
控除できなかった方が、控除できない部分を住民税から減額するもので、
確定申告の手続きに合わせて3月15日までの確定申告時期に行います。
今年の確定申告でお手続きされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
一方の(2)は、今回ご質問の住民税減額措置で、所得税と住民税の課税時
期のズレによる住民税の負担増加を解消するための手続きです。
住民税は、所得のあった翌年6月以降に徴収することから、税率が変更され
た平成19年中に大幅に所得が減少してしまった方については、次のとおり
住民税の負担が増加してしまう可能性があるためです。
┌────────────────────────────────┐
│【平成19年中に所得の変動がない場合】 │
│ ・・・平成19年の所得税が減少する一方、平成19年に納税する住民税│
│ が増加するため『所得税・住民税合計の負担が調整されます』 │
│ │
│【平成19年中に所得の変動がある場合(大幅な減少等)】 │
│ ・・・平成19年の所得税が発生せず、平成19年に納税する住民税のみ│
│ 増加するため『所得税・住民税合計の負担が調整されません』 │
└────────────────────────────────┘
つまり、所得の大幅な変動により、税源移譲に伴う税率変更の負担調整が
できないことから、今回の住民税減額措置が必要となるわけです。
さて、この手続きは7月1日から31日までの間に、お住まいの市区町村に対
して「平成19年分 市町村民税・道府県民税 減額申告書」を提出し申告す
る必要があります。
申告といっても、計算は各市区町村で行うため、氏名・住所・還付先口座
等を記載するシンプルな様式となっています。
住民税減額措置の対象となる可能性のある方に対しては、市区町村より案
内が送付されるケースもあるようですが、全ての市区町村で同様に案内を
行っているわけではないようです。
もし、対象と思われる方がいらっしゃいましたら、お住まいの市区町村へ
一度ご確認頂ければと存じます。
※本文で紹介させて頂いた内容は概略となります。
詳細につきましては税務署または税理士等の専門家にご確認下さい。
《担当:八木》
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掲載の内容は、作成日時点の法令等に基づいております。
実際のお取引の際には、改めて該当法令等をご確認下さい。
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